『全員役員体制で臨む、新たな組織づくり』 執行委員長 杉本 洋
組合員、ご家族の皆様、あけましておめでとうございます。日頃より新鉄労組へのご激励を頂き、また厳しい状況の中で職場からたたかいを創り出して頂いていることに感謝申し上げます。
「令和」という新しい時代を迎え、新鉄労組は結成から3年目を迎えようとしております。この間、会社と労働協約を締結し、巣鴨に本部事務所を構え、ゼロからスタートして労働組合のインフラ整備を進めてきました。また、組合員相互の互助会として昨年の10月1日より交運共済の取り扱いも始めました。インフラ整備に注力した分、組合員への伝達事項が疎かになった事は深く反省と認識をしております。また、1人ひとりの組合員に私たちの活動を伝えていく難しさを痛烈に感じております。
33年前の国鉄改革で経験した不幸を繰り返さないため、新鉄労組は【新たなる労使関係の構築、社業の更なる発展と労働組合の飛躍】を掲げ結成に至りました。信義誠実な議論、結成趣旨をしっかりと踏まえた活動こそが今の時代に相応しい労働組合の在り方と信じております。
この間様々な場で本社において労使関係の構築を図ってまいりました。団体交渉の在り方についても従来のやり方に疑問を投じ、JRが出来て32年間で初めての≪席上妥結≫を行いました。
『真摯な議論を団体交渉で重ねたのに、なぜ回答を持ち帰らなければならないのか?』。
他労組のように回答を持ち帰らず、議論の過程を尊重し回答を出すことは、組合員から交渉を託された代表者の責務だと考えております。弱小とはいえ法人格を持った労働組合が最初に妥結をすれば、他の労働組合はそれに従うことになります。よって、一昨年の夏季手当交渉においては、新鉄労組の妥結で手当が決まる事になりました。
いま、会社主導で社友会への加入が押し進められております。社友会は本当に社員を守りますか?「組合を辞めても大丈夫。会社が守るから」。職場ではそのような声も漏れ伝わりますが、会社は身を挺して社員を守りますか?いま一度国鉄時代の苦い経験を先輩方から学んでください。不当労働行為を時の国鉄当局が暴かれて生産性向上運動は止まりました。学ぶべきなのは組合員だけではなく、会社側も同様です。 「組合を辞めないと試験に受からないよ」。軽い気持ちで口にしたつもりでも法律が黙っていません。恥ずべき行為だと認識をして下さい。
立ち上がったばかりの労働組合です。経験の少ない役員の力不足も重々承知しています。組合員の皆さんは全員役員のつもりで、遠慮なく物を言ってください。その声が役員に力を与えます。労働組合は皆さんの言葉と団結で成り立ちます。弱い立場の者が集まって、一人ひとりが今の職場・労働環境をどうするのか考え、声にして、皆さんで組織の力をつけて頂きたいのです。この組合に力をつけるのは組合員の皆さんです。
今年は東京オリンピック・パラリンピックを控え、「変革2027」に向けた多くの施策も進められております。「2020春闘」をはじめ共に闘う仲間とともに皆さんの声を反映できる頼りがいのある組織を作るために精一杯努めてまいります。
最後に組合員・ご家族のご多幸とご健勝を祈念申し上げ、新年の挨拶といたします。